スタッフブログ


スタッフブログ
BLOG

2018.09.11

すぐ病院に行くべき症状

スポーツをしていて、ひどく膝を捻挫した! 骨折や脱臼が疑われる! という場合には、すぐに病院に行くことでしょう。
しかし、それ以外にも、ありふれた症状であっても、すぐに病院に行くべき場合があります。
それは即時的に治療を開始しないと、手遅れになってしまうものです。

では、どのような病気が当てはまるのでしょうか?

 

1.脳梗塞




脳梗塞は、脳の血管が詰まってその先の細い血管に血液が送られず、脳の一部の機能不全が起こることをいいます。

脳梗塞は、脳出血とならんで脳卒中の一病態です。
以前は脳出血が多かったのですが、最近では脳梗塞が増えているとされます。

もちろん中高齢以降の発症が多いのですが
たとえば高強度の筋力トレーニングは
脳梗塞の原因とされる血管の硬さや高血圧に良くない影響を与える可能性が示唆されていますから
激しいトレーニングに励むトップアスリートにも発生しないとは限りません。

では、そんな身近になりつつある脳梗塞は
どのような症状を呈するのでしょうか?

それは…

・顔がゆがむ(Face)

・手が動かしにくい(Arm)

・言葉が出ない(Speech)

などです。

このような場合には、急いで(Time)対処すべきことから
その頭文字を取って「FAST」と呼ばれています。

これら以外にも

・ろれつが回らない

・歩くと左右片側にかたよってしまう

などの症状が出ることもあります。

脳梗塞によって脳の機能不全が一旦発生すると
基本的には損傷を受けた部分が回復する見込みはありません

ですから、脳梗塞が起こったところの先
つまり血行が悪くなっているところの脳を生かすために
できる限り早く脳梗塞で詰まっているものを取り除く必要があります。

それがt-PA療法です。
一部の病院では、詰まったものを溶かすこの特殊な治療が実施されています。

ただし、これが実施されるのは、発症から4時間30分以内です!
症状が出てから4.5時間以内に治療を実施しなければいけない上に
この治療を実施できる病院が限られているので
急いで病院に行く必要があるというわけです。

ですから、もし

・顔がゆがむ

・手が動かしにくい

・言葉が出ない

の症状が出て、脳梗塞が疑われるなら、できる限り早く病院を受診してください。

 

2.突発性難聴




「難聴」というと、高齢者の病気というイメージがあるかもしれません。
しかし、この突発性難聴は、全年代に発症する難聴です。

原因は不明ながら
耳鳴りや耳閉感(トンネルに入った時の感じ)とともに
音が聞こえづらくなります。

この難聴は、原因はわかっていないのですが
ストレスを引き金にして発症する可能性が指摘されています。
日々多大なストレスにさらされるアスリートにとって
無縁な病気とはいえません。

この突発性難聴の治療は
聞こえが悪くなってからすぐに投薬を開始すると
治りが良さそうであるとされています。

その時間は発症から48時間!

突発性難聴が始まってから48時間以内に
ステロイドという薬を大量投与します。

また、症状によっては入院して
点滴によってステロイドを投与することもあります。

ちなみに。
ステロイドというのは、一般の方から誤解を多く受けている薬です。
詳しくは、コチラ ↓ をご参照ください。

「ステロイド」という薬に対する勘違い


こんにちは。ウィンゲートトレーニングセンター専属トレーナーの岡田英之です。昨日に引き続き投稿させて頂きます。 ...



さて。
この突発性難聴が他の難聴と区別されるのは
いつ発症したか明確にわかることだとされています。

つまり

・朝起きたら、急に聞こえが悪くなっていた

・席を立った時に聞こえが悪くなった

ということです。

こういった症状が出現した場合には
すぐに耳鼻科を受診して診察を受けると良いでしょう。

48時間以内に治療しなかった場合の
突発性難聴の治療成績は良くないとされていますから
もし治療を始めなかったら
その後の人生で一生、聞こえの悪さや耳鳴りと付き合うことになるかもしれません。

 

上記の他にもたとえば、突然の脳出血である「くも膜下出血」など
早急に病院を受診すべき症状はあります。

ただ、このくも膜下出血の特徴は

バットで頭を殴られたかのような頭痛

です。

もし、このような頭痛が出現したなら
きっと迷うことなく病院に行くでしょう。
(実際にバットで殴られた場合も含め)

 

ということで、今回は

「ちょっとおかしいかな?」

「様子を見てみようかな?」

と思いかねないけど、重篤な疾病が隠れている可能性のある状態を
2つ取り上げました。

日ごろから自身の体調に気を使って
いつもと違うことがあれば専門家に相談する
そういった健康への意識が
重篤な疾病の看過を防ぐものと思います。