
2018.06.15

こんにちは。ウィンゲートトレーニングセンターの専属トレーナー、岡田英之です。
今回は、一度は使ったことがある!という方が多いと思われる「サプリメント」のお話です。

「サプリメント」と言われると、ビタミン剤やミネラル、プロテインなどを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。
そもそも「サプリメント」とは食事では補えない栄養を摂取するために利用されるものです。いわゆる栄養補助食品というものですね。
など、様々な場面で活躍しています。ウエイトトレーニングをしている人であればプロテインなどをよく使われていることでしょう。アミノ酸の補給なども、スポーツをされている方にはお馴染みのものですね。また、日本人はカルシウムやビタミンD、鉄などが不足しがちだとも言われています。サプリメントは上手に使えば役に立つものです。
国立スポーツ科学センター(JISS)では医薬品と一般食品以外の健康食品などをすべてスポーツフード・サプリメントと定義しています。

そして、スポーツで使用されるサプリメントは大きく2つに分けられます。
エルゴジェニックエイドについてはクレアチンなどの成分が有名です。

ちょっとだけ怖い話をしましょう。
サプリメントはそのパッケージに含有成分の表示があると思いますが、実はその表示、100%信頼出来るものではない可能性があることをご存知でしょうか?
サプリメントには医薬品とは異なり、全ての含有成分の表示義務がありません。したがって、ビタミン剤であれば各ビタミンの表示がされていますが、それが全ての成分だという保証がないのです。
日本国内のものであれば可能性は低いですが、特に海外からインターネットで安く購入できるものは注意が必要です。それが意図的なものであるか、製造過程で混入した異物なのかはわかりませんが、思いもよらない成分が入っていることがあるのです。
~過去に混入していた成分~
これらは全て医薬品として使用されている成分です。マジンドールは食欲抑制薬として活躍している薬ですが、日本では向精神薬として法律で規制されているものであり、連用により依存が形成されるため使用に関しては注意が必要な薬です。
この様なものが混入していましたが、成分表示に記載がないので、入っていても気づきません。
医薬品の成分が入っているということは、知らずに薬を飲んでいることと同じ。栄養補助の目的で使うのに、飲み続けることで逆に体調を崩してしまう可能性があるのです。
IOCの調査(2000.10~2001.11)では、海外サプリメントの約15%に表示されていない蛋白同化ステロイドが入っていたという報告もあります。最近の事例では、マルチビタミン・マルチミネラルの海外製サプリメントを使用したアスリートがドーピング検査で蛋白同化ステロイドの陽性反応が出たため処分が下されたことがあります。
気を付けないといけませんね。安いからと言って安易にネット通販で購入しないことをお勧めします。
今少し話題にしましたが、アスリートはサプリメントの摂取を考える際に必ず「ドーピング」のリスクを検討しなければなりません。上記に示した混入物はすべてドーピング検査で違反となる物質です。
サプリメントの摂取で違反となる事例が毎年必ずと言ってよい程出てきます。それは大抵のものが海外製品の使用によるものです。アスリートは自分の身体に入れるものにはすべて責任を持たなければなりません。
従って、摂取するものを選ぶ際にも慎重になるべきなのです。

では、どの商品を買えばいいの?となります。
まず前提として、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)や日本アンチ・ドーピング機構(JADA)においてはサプリメントの使用自体を推奨していません。ジュニア世代に関しては特にです。基本的にはバランスの良い食事で栄養補給をすることが望ましいとされています。
しかし、様々な状況の中でなかなか食事がうまく取れない場合や、リカバリーのため運動直後に補給したい場合など、サプリメントが必要になってくる場面は多々考えられます。
そんな時に目安になるものを紹介します。
2つの例を示しましたが、このような認証を受けている商品は「ドーピング違反となる成分が含まれていませんよ」という目安になります。
そのため、成分表示以外の医薬品成分が入っている可能性が限りなく低くなります。利用する人がドーピングには関係なくても、余計な成分が入っていない商品であることを保証しているため、このような認定を受けているものを選ぶのがより安全です。
正しく利用すればサプリメントは大変役に立つものです。
まずは必要かどうかを検討し、信頼できる商品を選んで利用するようにしましょう。
サプリメントを安全に正しく使う

サプリメントを安全に正しく使う
こんにちは。ウィンゲートトレーニングセンターの専属トレーナー、岡田英之です。
今回は、一度は使ったことがある!という方が多いと思われる「サプリメント」のお話です。
サプリメントとは?

「サプリメント」と言われると、ビタミン剤やミネラル、プロテインなどを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。
そもそも「サプリメント」とは食事では補えない栄養を摂取するために利用されるものです。いわゆる栄養補助食品というものですね。
- ◇体調が悪く食事が摂れない
- ◇忙しくて十分な食事が摂れない
- ◇運動前・運動中・運動後の補給
- ◇妊娠初期の葉酸摂取
など、様々な場面で活躍しています。ウエイトトレーニングをしている人であればプロテインなどをよく使われていることでしょう。アミノ酸の補給なども、スポーツをされている方にはお馴染みのものですね。また、日本人はカルシウムやビタミンD、鉄などが不足しがちだとも言われています。サプリメントは上手に使えば役に立つものです。
国立スポーツ科学センター(JISS)では医薬品と一般食品以外の健康食品などをすべてスポーツフード・サプリメントと定義しています。

そして、スポーツで使用されるサプリメントは大きく2つに分けられます。
- ダイエタリーサプリメント・スポーツフード:食事から摂取しきれない栄養素の補給で利用されるもの
- エルゴジェニックエイド:運動能力やパフォーマンスアップが期待される成分を含むもの
エルゴジェニックエイドについてはクレアチンなどの成分が有名です。
サプリメントの成分表示

ちょっとだけ怖い話をしましょう。
サプリメントはそのパッケージに含有成分の表示があると思いますが、実はその表示、100%信頼出来るものではない可能性があることをご存知でしょうか?
サプリメントには医薬品とは異なり、全ての含有成分の表示義務がありません。したがって、ビタミン剤であれば各ビタミンの表示がされていますが、それが全ての成分だという保証がないのです。
日本国内のものであれば可能性は低いですが、特に海外からインターネットで安く購入できるものは注意が必要です。それが意図的なものであるか、製造過程で混入した異物なのかはわかりませんが、思いもよらない成分が入っていることがあるのです。
~過去に混入していた成分~
- ◇シブトラミン、マジンドール・・・・・食欲抑制作用
- ◇エフェドリン ・・・・・脂肪燃焼
- ◇フロセミド、ヒドロクロロチアジド・・利尿作用
- ◇デキサメタゾン、プレドニゾロン・・・滋養・強壮
- ◇蛋白同化ホルモン・・・・・・・・・・筋肉増強
これらは全て医薬品として使用されている成分です。マジンドールは食欲抑制薬として活躍している薬ですが、日本では向精神薬として法律で規制されているものであり、連用により依存が形成されるため使用に関しては注意が必要な薬です。
この様なものが混入していましたが、成分表示に記載がないので、入っていても気づきません。
医薬品の成分が入っているということは、知らずに薬を飲んでいることと同じ。栄養補助の目的で使うのに、飲み続けることで逆に体調を崩してしまう可能性があるのです。
IOCの調査(2000.10~2001.11)では、海外サプリメントの約15%に表示されていない蛋白同化ステロイドが入っていたという報告もあります。最近の事例では、マルチビタミン・マルチミネラルの海外製サプリメントを使用したアスリートがドーピング検査で蛋白同化ステロイドの陽性反応が出たため処分が下されたことがあります。
気を付けないといけませんね。安いからと言って安易にネット通販で購入しないことをお勧めします。
今少し話題にしましたが、アスリートはサプリメントの摂取を考える際に必ず「ドーピング」のリスクを検討しなければなりません。上記に示した混入物はすべてドーピング検査で違反となる物質です。
サプリメントの摂取で違反となる事例が毎年必ずと言ってよい程出てきます。それは大抵のものが海外製品の使用によるものです。アスリートは自分の身体に入れるものにはすべて責任を持たなければなりません。
従って、摂取するものを選ぶ際にも慎重になるべきなのです。
サプリメントの選び方

では、どの商品を買えばいいの?となります。
まず前提として、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)や日本アンチ・ドーピング機構(JADA)においてはサプリメントの使用自体を推奨していません。ジュニア世代に関しては特にです。基本的にはバランスの良い食事で栄養補給をすることが望ましいとされています。
しかし、様々な状況の中でなかなか食事がうまく取れない場合や、リカバリーのため運動直後に補給したい場合など、サプリメントが必要になってくる場面は多々考えられます。
そんな時に目安になるものを紹介します。
- ◇「JADA認証マーク」が付与されている商品:日本アンチ・ドーピング機構が認定している商品。
- ◇「INFORMED-CHOICE」が付与されている商品:イギリスのLGC社が認定を出している商品。
2つの例を示しましたが、このような認証を受けている商品は「ドーピング違反となる成分が含まれていませんよ」という目安になります。
そのため、成分表示以外の医薬品成分が入っている可能性が限りなく低くなります。利用する人がドーピングには関係なくても、余計な成分が入っていない商品であることを保証しているため、このような認定を受けているものを選ぶのがより安全です。
まとめ
- ①サプリメントは表示成分以外の物質が混入している可能性がある
- ②特にアスリートはドーピング規則違反となる可能性があるため注意が必要
- ③栄養補給の基本はまず食事である
- ④サプリメントを利用する場合は認証を受けている商品がより安心できる
- ⑤安易に海外製品に手を出さない!!
正しく利用すればサプリメントは大変役に立つものです。
まずは必要かどうかを検討し、信頼できる商品を選んで利用するようにしましょう。