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2018.09.07

スギ花粉とダニのアレルギーは治せるかも!?

こんにちは。ウィンゲートボディケア事業部の岡田です。

昨日は秋の花粉症について、また花粉症のメカニズムについて簡単にご紹介しました。今回も引き続きアレルギーに関する内容です。

タイトルにもあるように、「スギ花粉」「ダニ」に対するアレルギーは、今の時代治せるかもしれないアレルギーとなっているのをご存知でしょうか?「スギ花粉」は多くの人が悩まされている「花粉症」の代表格であり、スギ花粉によるアレルギー性鼻炎を「季節性アレルギー性鼻炎」と呼びます。

また「ダニ」もアレルギー症状を引き起こす原因として有名で、ダニなどのハウスダストによる季節に関係ないアレルギー性鼻炎を「通年性アレルギー性鼻炎」と呼びます。

日本人の4人に1人は通年性アレルギー性鼻炎ではないかと言われているほど、多くの方が悩まされています。

 

 

 

アレルゲン免疫療法


 

「減感作療法」とも呼ばれている治療方法です。アレルギーを引き起こす原因である「アレルゲン」を少しずつ体に入れていき、身体をアレルゲンに慣らしていくことでアレルギー症状を和らげる治療方法です。

減感作療法は卵アレルギーを持つお子様に対してなど、以前から行われてた治療方法です。方法としては医療機関で医師のもとで行う皮下免疫療法がありますが、最近では自宅で行える「舌下免疫療法」ができるようになりました。


舌下免疫療法


これは薬を舌下(下の裏)に入れて、舌下から吸収させることで効果を期待する投与方法です。現在では、液体を投与する「舌下液」と、錠剤を投与する「舌下錠」が発売されています。

この方法のメリットは、「基本的に自宅で薬の投与が行える(皮下免疫療法は医療機関で行う必要がある)」ことです。

※ただし、まれにアナフィラキシーショックなどの重症アレルギーを引き起こすことがあるため、初回は医師のもとで行う必要があります。

 

 

 

アレルゲン免疫療法の特徴


 

①アレルギー症状を治したり、長期間にわたり症状を抑える可能性がある

※症状が完全に抑えられなくても、症状が和らぐため今までより使う薬の量を減らせる可能性があります。

 

②治療前にはアレルゲンの確定診断が必要

 

③治療期間:3年~5年と長期で行われます

 

④どの治療でも言えることですが、全ての方に効くわけではありません

 

 

アレルゲン免疫療法のメカニズム


 

実は、アレルゲン免疫療法(減感作療法)の効果発現メカニズムは十分に解明されていないそうです。

推測されているメカニズムは次の通り。

舌下投与による減感作療法では口腔粘膜下の樹状細胞によるアレルゲンの捕捉が起こり、免疫反応が引き起こされると考えられている。免疫反応として、Th2細胞増加の抑制及 びTh1細胞の増加、制御性T細胞の誘導、抗原特異的IgG及び IgAの増加が報告されており、その結果としてアレルギー症状 の発現を抑制するものと推測されている。

※(シダキュアスギ花粉舌下錠 添付文書より)


 

各細胞の役割としては、

・Th1細胞:アレルギー反応を抑える細胞

・Th2細胞:アレルギー反応を促進する細胞

・制御性T細胞:過剰な免疫反応を抑える細胞

が考えられています。

前回の投稿でⅠ型アレルギーは、IgE抗体が肥満細胞に結合しそこのIgEにアレルゲンが結合することで起こると紹介しました。IgG・IgAg増加することでこれらがIgEとアレルゲンが結合するのを邪魔するため、症状が出にくくなると考えられます。

 

 

どこでやれる?




どこでもいいから、近くのお医者さんでやってもらおうというのは無理です

この治療方法はアレルギーを治す可能でのあるものですが、アレルギーを引き起こすものをわざわざ体に入れていくため、アナフィラキシーショックなどのリスクもあります。

そのため、アレルゲン免疫療法を行える医師はe-ラーニングなどでの学習を修了している必要があります。

今のところ「舌下免疫療法」を行えるのはスギ花粉とダニです。

 

この様に、現在はスギ花粉とダニを克服できる時代になってきました。

スギ花粉の時期は鼻水・くしゃみ・鼻づまりでお困りの方、このアレルゲン舌下免疫療法を視野に入れてみるのも良いかもしれませんね。