
2018.06.26

パーソナルトレーナーに求められる資質(前編)

こんにちは。東京都板橋区にある運動総合施設ウィンゲートトレーニングセンターのアドバイザリースタッフ紀平です。
近年パーソナルトレーナーの存在が着目されるようになり、同時にパーソナルトレーナーになりたいという方が増加しているように感じます。
そこで、今日はパーソナルトレーナーに必要な資質について、少し専門的に書いていきます!

パーソナルトレーナーの資格はいくつかありますが、そのいずれもが私的なものです。
やや公的なものに健康運動指導士と健康運動実践指導者がありますが、これも公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」によるものです。
医師、看護師、理学療法士、鍼灸師、柔道整復師のように国家資格ではありません。
またパーソナルトレーナーは業務独占資格ではないため、今この瞬間に「私はパーソナルトレーナーです!」と言えば、いつでも誰でもパーソナルトレーナーになれるのです。
では、そういったパーソナルトレーナーが、良いトレーナーになるでしょうか?
そうかもしれないし、そうではないかもしれません。
では、勉強ができるパーソナルトレーナーが、良いパーソナルトレーナーになるでしょうか?
これも、そうかもしれないし、そうではないかもしれません。
では、筋肉モリモリのマッチョが良いパーソナルトレーナーになるでしょうか?
これも、そうかもしれないし、そうではないかもしれません。
さて。
では、良いパーソナルトレーナーに必要な資質とは何でしょうか。
ここからは少し難しい文章になります。
しかし、パーソナルトレーナーやパーソナルトレーナーを目指す人がこれを理解できないようでは、いけません。
パーソナルトレーナーは、クライアントの人生を変えてしまうこともある仕事なんです。
どのようなクライアントであれ、クライアントのことを本当に理解して、効果的な運動を指導するためには、クライアントのヒストリーとストーリーを理解する必要があります。
そのためパーソナルトレーナーには、専門外も含めて膨大な知識と、クライアントから話を聞き出すのに十分な人柄が要求されるからです。
その中で今回は、パーソナルトレーナーに必要な一般的な能力についてまとめます。
近代は変化が多く複雑です。それに対応するためには、誰かの助けを借りないといけません。しかし、ただ助けを借りるのではなく、お互いに助け合うことが重要です。
たとえば、スマホ、パソコン、タブレット端末でインターネットを通してできることは、非常に多岐にわたります。しかし、この分野の原理まで理解しようとしても、非常に複雑で変化が早いもので、専門家の手助けが必要です。とはいえ、問題を専門家に丸投げしていては、解決に至りません。
まず自分自身で問題があることを感じ、次に何が問題なのかを明らかにして、その部分において専門家の協力を仰ぎながら問題に取り組みます。そして問題が解決したら、問題解決の方法を学び、次に活かします。
このように変化が多く複雑で相互依存的に活動していくべき時代に必要なのは、一人ひとりが深く考え、行動する能力です。
つまり、問題があることを見つけ、問題を明確にし、その解決策を相談しながら見つけ、試し、その結果を吟味して、次に活かす能力です。
これは一言で「課題発見自己解決能力」と表現されますが
これこそが一般に求められる能力の根底に流れる資質です。
まず、これが必要です。
誰かから教えられたことを実践するだけでは、不十分です。
なぜならパーソナルトレーナーは
自分で課題を発見して自己解決していく能力を
自分自身で実践するのではなく、クライアントに実践させる人だからです。
次に、課題発見自己解決能力の上に成り立つのが、すべての人に必要で、社会発展のために有用で、様々な問題の解決のために必要な能力としてOECDのDeSeCo(「コンピテンシーの定義と選択」のワーキンググループ)が定義した3つの鍵となる能力です。
1.自律的に活動する能力
2.社会・文化的、技術的ツールを相互作用的に活用する能力
3.多様な社会グループにおける人間関係形成能力
1.自律的に活動する能力
自律的・主体的に活動しなければ、パーソナルトレーナーとして活動できません。
クライアント候補が自ら問い合わせてくれるわけではありません。
自らが動いて、クライアント候補に何か悩みなどの問題はないか。
それはパーソナルトレーナーである自分が解決できそうなことなのか。
解決できそうな場合、それにはどれくらいの費用があり、対価があるのか。
そういったことをクライアントに向けてプレゼンテーションしなければなりません。
2.社会・文化的、技術的ツールを相互作用的に活用する能力
さらにクライアントと契約が成立したなら
そのクライアントの情報を入手して記録しないといけません。
紙媒体での記録も良いのですが
現在は動画や写真を簡単に残せる時代です。
そのようなテクノロジーを十分に活用しましょう。
さらに、パーソナルトレーナーである自分で解決できない問題は
社会・文化的なサービスを活用すれば改善できないでしょうか?
そのようなサービスの存在を知っていることはパーソナルトレーナーとしての能力に直結します。
3.多様な社会グループにおける人間関係形成能力
またクライアントはパーソナルトレーナーである私とは別の人です。
別の社会に生まれ、別の社会で生きてきています。
そのような人に対して自分の興味・関心ばかりを押し付けていては
決してクライアントの本音を聞き出すことはできません。
私とは違う別の人(クライアント)を理解するためには
私とは違う社会グループに所属していることを鑑み
その上で相手を理解する必要があります。
ここまでパーソナルトレーナーに即する形式で書きましたが
実は、これは一般の人がより良く生きるために必要な能力です。
専門家であるためには、さらなる能力が求められます。
その専門的な能力については、また次回に触れます。
近年パーソナルトレーナーの存在が着目されるようになり、同時にパーソナルトレーナーになりたいという方が増加しているように感じます。
そこで、今日はパーソナルトレーナーに必要な資質について、少し専門的に書いていきます!

いつでもなれるパーソナルトレーナー
パーソナルトレーナーの資格はいくつかありますが、そのいずれもが私的なものです。
やや公的なものに健康運動指導士と健康運動実践指導者がありますが、これも公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」によるものです。
医師、看護師、理学療法士、鍼灸師、柔道整復師のように国家資格ではありません。
またパーソナルトレーナーは業務独占資格ではないため、今この瞬間に「私はパーソナルトレーナーです!」と言えば、いつでも誰でもパーソナルトレーナーになれるのです。
では、そういったパーソナルトレーナーが、良いトレーナーになるでしょうか?
そうかもしれないし、そうではないかもしれません。
では、勉強ができるパーソナルトレーナーが、良いパーソナルトレーナーになるでしょうか?
これも、そうかもしれないし、そうではないかもしれません。
では、筋肉モリモリのマッチョが良いパーソナルトレーナーになるでしょうか?
これも、そうかもしれないし、そうではないかもしれません。
さて。
では、良いパーソナルトレーナーに必要な資質とは何でしょうか。
ここからは少し難しい文章になります。
しかし、パーソナルトレーナーやパーソナルトレーナーを目指す人がこれを理解できないようでは、いけません。
パーソナルトレーナーは、クライアントの人生を変えてしまうこともある仕事なんです。
どのようなクライアントであれ、クライアントのことを本当に理解して、効果的な運動を指導するためには、クライアントのヒストリーとストーリーを理解する必要があります。
そのためパーソナルトレーナーには、専門外も含めて膨大な知識と、クライアントから話を聞き出すのに十分な人柄が要求されるからです。
その中で今回は、パーソナルトレーナーに必要な一般的な能力についてまとめます。
一般的な能力
近代は変化が多く複雑です。それに対応するためには、誰かの助けを借りないといけません。しかし、ただ助けを借りるのではなく、お互いに助け合うことが重要です。
たとえば、スマホ、パソコン、タブレット端末でインターネットを通してできることは、非常に多岐にわたります。しかし、この分野の原理まで理解しようとしても、非常に複雑で変化が早いもので、専門家の手助けが必要です。とはいえ、問題を専門家に丸投げしていては、解決に至りません。
まず自分自身で問題があることを感じ、次に何が問題なのかを明らかにして、その部分において専門家の協力を仰ぎながら問題に取り組みます。そして問題が解決したら、問題解決の方法を学び、次に活かします。
このように変化が多く複雑で相互依存的に活動していくべき時代に必要なのは、一人ひとりが深く考え、行動する能力です。
つまり、問題があることを見つけ、問題を明確にし、その解決策を相談しながら見つけ、試し、その結果を吟味して、次に活かす能力です。
これは一言で「課題発見自己解決能力」と表現されますが
これこそが一般に求められる能力の根底に流れる資質です。
まず、これが必要です。
誰かから教えられたことを実践するだけでは、不十分です。
なぜならパーソナルトレーナーは
自分で課題を発見して自己解決していく能力を
自分自身で実践するのではなく、クライアントに実践させる人だからです。
次に、課題発見自己解決能力の上に成り立つのが、すべての人に必要で、社会発展のために有用で、様々な問題の解決のために必要な能力としてOECDのDeSeCo(「コンピテンシーの定義と選択」のワーキンググループ)が定義した3つの鍵となる能力です。
1.自律的に活動する能力
2.社会・文化的、技術的ツールを相互作用的に活用する能力
3.多様な社会グループにおける人間関係形成能力
文科省ホームページより
1.自律的に活動する能力
自律的・主体的に活動しなければ、パーソナルトレーナーとして活動できません。
クライアント候補が自ら問い合わせてくれるわけではありません。
自らが動いて、クライアント候補に何か悩みなどの問題はないか。
それはパーソナルトレーナーである自分が解決できそうなことなのか。
解決できそうな場合、それにはどれくらいの費用があり、対価があるのか。
そういったことをクライアントに向けてプレゼンテーションしなければなりません。
2.社会・文化的、技術的ツールを相互作用的に活用する能力
さらにクライアントと契約が成立したなら
そのクライアントの情報を入手して記録しないといけません。
紙媒体での記録も良いのですが
現在は動画や写真を簡単に残せる時代です。
そのようなテクノロジーを十分に活用しましょう。
さらに、パーソナルトレーナーである自分で解決できない問題は
社会・文化的なサービスを活用すれば改善できないでしょうか?
そのようなサービスの存在を知っていることはパーソナルトレーナーとしての能力に直結します。
3.多様な社会グループにおける人間関係形成能力
またクライアントはパーソナルトレーナーである私とは別の人です。
別の社会に生まれ、別の社会で生きてきています。
そのような人に対して自分の興味・関心ばかりを押し付けていては
決してクライアントの本音を聞き出すことはできません。
私とは違う別の人(クライアント)を理解するためには
私とは違う社会グループに所属していることを鑑み
その上で相手を理解する必要があります。
ここまでパーソナルトレーナーに即する形式で書きましたが
実は、これは一般の人がより良く生きるために必要な能力です。
専門家であるためには、さらなる能力が求められます。
その専門的な能力については、また次回に触れます。