スタッフブログ


スタッフブログ
BLOG

2018.06.09

ランニングにおける夏の暑さ対策

ランニングにおける夏の暑さ対策


東京都板橋区ウィンゲートトレーニングセンターのランニング事業部トレーナーの齋藤大輔(さいとう だいすけ)です。

ムシムシと暑い日が多くなってきましたね。
こう暑いと、外に走るのもおっくうになる気持ち分かります。

しかし、夏にレースを入れているランナーさんもたくさんいて、練習しないと…という気持ちになるのも分かります。

そんな暑い環境でも、工夫をして熱中症にならないように…
少しでも快適?...にランニングができるような暑さ対策についてご紹介していきます!

暑さ対策①~アイテム~


少しでも暑さをやわらげるために身につけたほうがよいアイテムをご紹介します。

ウェア




もちろんですが、ノースリーブ半そでのシャツ短パンの上下が最適です。
皮膚表面から対流による熱の放散を促すため、肌が空気に触れる面積を大きくしてくれます。

などの熱を吸収するシャツはやめましょう

また、身体の熱を放散するのには汗を掻くことが大事です。
汗の蒸発で体温を下げることができます。
そのためには、汗を効率的に蒸発させてくれる吸汗速乾性のウェアは必須アイテムです。
綿製品は、吸った汗が蒸発しにくいので、走行中の重さや不快さを感じますので、汗を多くかく季節には不向きです。

日焼け止め




日焼けは体力消耗の原因になりますので、肌の露出している部分には日焼け止めを塗りましょう。

サングラス




強い太陽光は、集中力を落とし、目が疲れると体力の消耗にもつながります。
紫外線が強い時にはサングラスを着用しましょう。
フィットしてずれにくいスポーツタイプのサングラスをかけると快適です。

ランニングキャップ




直に暑さを感じる直射日光を避けるために必ず着用しましょう。
頭が熱くなると、スタミナや集中力が切れやすくなります。
キャップのツバで日差しが遮られ、まぶしさが軽減されるので、走るコースがよく見え走りやすいという利点もあります。
通気性の高いメッシュ素材や吸汗速乾性素材などを選ぶといいですが、熱がこもりづらいサンバイザーなどもオススメです。

塩アメや塩分タブレット




塩アメには汗で失われる塩分と、水分の吸収を助ける糖分の両方が含まれていて、熱中症対策の効果が期待できます。
普通のアメやブドウ糖飴だと、塩分はほとんど含まれていないことが多いです。
水分とともに塩分の摂取が脱水対策の基本ですので、暑さをナメずに、塩アメをナメましょう

ネッククーラー




ネッククーラーとは、首から冷やすために首に付けるマフラーのようなものです。
首には実はたくさんの血液が流れています。
ネッククーラーは、気化熱の原理によって体の熱を奪い、ひんやり効果をもたらし、リフレッシュ効果も期待できます。

暑さ対策②~環境~




夏のランニングは、まず暑さにカラダを馴らすことから始めます。
日頃オフィスや家の中など涼しい環境で一日の大半を過ごしたりしていると、カラダは暑さに馴れていません。

人のカラダはある程度環境に順応するチカラを持っているので、徐々に屋外で過ごす時間を持つようにし、少しずつ夏でもランニングができるカラダを作っていきましょう。

そして、暑い時間に走らないこと。
ランニングの時間帯は酷暑の真昼を避けて、早朝または日没後が望ましいです。

ただ日没後でも舗装された道は熱が残っているので、走っていて体が熱せられやすくなっています。
できれば早朝、まだ日が高く昇っていない時間帯に、舗装路ではなく土など未舗装の道を選べば、心地よく走れるはずです。

暑さ対策③~レース前の準備とレース当日~




夏場のレース前は、ウォーターローディングをして準備することがオススメです。
マラソンでは、レースまでの一定期間に、体内にグリコーゲン(糖)を蓄える「カーボローディング」が有名です。

ウォーターローディングとは、レースまでの一定期間、体を常に水で満たしておこうというもので、レースでの水分不足によるパフォーマンスの低下を防ぐ効果が期待出来ます。

レース3日前から、を大量に(一日1.5リットルが目安)飲みます。
一気に飲むのではなく、少しずつ飲んでいくのがコツです。

レース当日は、のどの渇きを感じる前に、エイドごとでの水分補給も大切です。
暑い季節のレースでは、かぶり水ミストなどのコーナーと設置している場合もありますので、積極的に利用しましょう。
無い場合は、給水所にある足や頭などにかけるなどして、身体の外からも冷やすよう心がけます。
冷却材や冷却スプレーなどを利用して、首や脇の下を積極的に冷やすのもアリです。

暑際対策④~他のスポーツを取り入れる~




「クロストレーニング」という言葉をご存知ですか?
クロストレーニングとは、ランニング以外の競技や、多種目のトレーニングを取り入れるトレーニングのことです。

特に暑いこの時期こそ、リフレッシュとしてクロストレーニングを取り入れることがオススメです。

オススメ競技の一つ目は自転車




自転車は、太ももの前(大腿四頭筋)やお尻(大臀筋)、もも裏(ハムストリングス)が鍛えられ、同じくランニングで使う筋肉にも刺激を入れることができます。

ギヤを軽くして脚の回転を速くすることで敏捷性も鍛えられ、ピッチを速くすることにも役立つといわれています。

オススメ競技の二つ目は水泳




水泳はランニングや自転車同様、長時間の有酸素運動のため、心肺機能を鍛えられ持久力向上が期待できます。
また、水の浮力があるため脚にストレスがかからず、ランニングで脚や腰が故障したときも安全も行うことができます。

水中ウォーキングやアクアビクスなどは、疲れた筋肉を癒し、リラックスさせるのにも効果的です。

ランニングはひたすら前に進む運動なので特定の部位のみが使われ、ストレスがかかってしまいます。
しかし、ランニングとは違う動作をとり入れることで、普段あまり使われていない筋肉を鍛えることができ、総合的な体力アップが望めます。

暑さやケガや疲労で走れないときや、練習内容をリフレッシュしたいときなども、クロストレーニングの考え方が役に立ちます。

ランニング、自転車、水泳…
ここまでできたら、思い切ってトライアスロンに挑戦するのもよいでしょう。
夏はトライアスロンのシーズンです!


暑さ対策⑤~もはや室内でトレーニングしてみては?~




クロストレーニングとして自転車とは言っても、やはり外でのスポーツは暑いです。
水泳もそうですが、もはやこの際、室内でできるトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

ウェイトトレーニングは筋力、特にスクワットなどの下半身の種目を行うことで、ランニング時のストライドを広げる効果を期待できます。

涼しい室内でのトレッドミル(ランニングマシン)もよいでしょう。

ランニングフォームを分析できるメガネ型デバイス(JINS MEME)を使って、フォームのクセを見直す機会にしてみてもよいですね。

ウィンゲートトレーニングセンターには、標高3000m級の高地環境で(涼しい中で)走ることができる低酸素ルームがありあます。

雨の日や暑い日は、ぜひ遊びに来てください!


暑い夏こそ快適に!




5~6月のマラソン大会でも20℃から30℃近く気温が上がる事もあり、今までの低い気温から急に上がると、身体が付いていけず体調を崩す可能性があります。
7~9月はもちろん30℃を超える日も多いです。

2013年日本体育協会が示した「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」によると、暑さ指数(WBGT)21℃以上熱中症が発生する可能性があり、それ未満でも市民マラソンでは熱中症の危険があるとされています。

暑さ指数(WBGT)とは、湿度、日射などの周辺の熱環境、気温を取り入れた指標ですが、わかりやすく気温を指標と考えます。

暑い時は無理をしない」のが大原則です。
寝不足などで体調の悪い時も走ってはいけません。

ただ、レースは頑張りたい、少しでもよい記録を出したいと思います。
頑張るけれど、無謀な無理はしないところを自分で判断することが大切です。

体温調節が働く範囲で、自分の限界に挑戦するのがマラソンの醍醐味でもあります。
その日の暑さをどう感じ、のどの渇きはどうなのか、自分自身の身体と相談しながら走る時間やスピード、水分量などを調整していきましょう。

こういった訓練を積み重ねていくことで、ランニング能力が培われ、安全機能も向上し、熱中症予防にもつながります。
熱中症になる前に、少しの工夫で暑い夏を乗り切りましょう!

2019-11-26 18.11.32

ウィンゲートランホームページ
http://www.wingate.club/run.html