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2018.09.12

子どもには視覚で教える

皆さまこんにちは!
ウィンゲートトレーニングセンター、キッズ専門トレーナーの山田です。

 

今回のテーマは「視覚」について。
視覚とは五感の一つ。
「目」から様々な情報を取り入れる役割を持っています。

人間の五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)のうち、ほとんどの情報が視覚から得られるとも言われています。
指導の際にこの視覚を上手く使うことで、より子どもたちに分かりやすく伝えることができます。
いくつか方法を紹介したいと思います。

 

お手本を見せる




まずはやって見せること。

子どもは成長していく過程で親や兄姉、周りの大人を見て、真似をして学んでいきます。
この真似をさせることが上達へのカギです。

どうしても教える時には「〇〇をこうして、〇〇を意識して、〇〇を頑張ってみよう」と細かく丁寧に伝えようとして話が長くなってしまうことがありますが、細かく教えようとすればするほど逆効果になってしまうことがあります。
理由は簡単です。
それを覚えていることができないのです。

そこで分からなくなってしまった子に「さっき教えたのに何で覚えていないの?」と叱ってはいけません。
それは長い指示を出したこちらが悪いのです。

一度お手本を見せて「これをやりましょう」だけで十分です。
これだけで子どもたちは動きます。
説明の時間で1分使うより、5秒でお手本を見せてあとの55秒運動させたほうが効率がいいと思いませんか?

子どもへの指示は良い意味で「適当」で良いのです。
まずはとにかく活動させる時間を多くしましょう。
説明の時間が長くなればなるほど、雰囲気がだらけてしまいますし、子どもたちの集中力も無くなっていきます。
お手本が見せられない時は絵や動画でも大丈夫です。
子どもは絵本や動画が大好きですから、口で説明するよりよっぽど子どもたちは理解しやすいです。

 

 

教えたいところを注視させる




 

子どもは同じものを注視することが苦手です。
そのため「お手本見ててね」とお手本を見せてもいつの間にか見ていない、なんてこともよくあります。
また動いているものに目が行きやすいので、お手本を見せていた時に「あ、虫が飛んでる!」なんてことも....

①お手本を見せる時には背景になるべく刺激になるものが無い状況で見せる
例えば保護者が観覧している教室ではお手本を見せる時に指導者の後ろに保護者が見えてしまった場合、保護者のほうに目がいってしまう子が多くなるでしょう。
その場合は保護者とは反対の方向を向けさせてお手本を見せると良いです。
刺激となるものを全くのゼロにすることは難しいですが、立ち位置や見せ方によっては多少変わります。
少しでも刺激になるものがない状況を作り出せると良いでしょう。

 

②指示に抑揚をつける
次のポイントは聴覚への刺激になりますが、指示の声出しにもポイントがあります。
「お手本をやるのでよく見てね」といつもの声の大きさで言うのと、「お手本!」といきなり大きな声を出した時、どちらのほうが見てくれると思いますか?
いきなり大きな声になったら自然とそっちのほうを見てしまいませんか?

そうです。このようにしっかり見ておいてほしい場面では声の抑揚を使うのも1つの方法です。
逆にあえて小さい声で伝えたほうが効果的な場面もあります。
その場面をよく見て声の抑揚を使い分けてみるのも良いですよ。

 

③見てほしいところを具体的に伝える
次は大事なところでしっかり見てほしい時のポイントです。
一番教えたいポイントのところを具体的に伝えます。

例えば前転をやってもらいたいとき、最初は「前転やります」でお手本を見せてやらせればいいですが、途中で上手くできない子もいます。
そんなときは教えたいポイントだけを見させるように指示を出します。
前転では最初にお尻が高く上がった状態から転がったほうがまっすぐ綺麗に転がることができます。

なのでお手本を見せる時に「前転をやる前にお尻が高く上がっているかを見ていてね」と伝えてお手本を見せます。
終わった後に「どうだった?」と聞くとほとんどの子が「高く上がっていた」と答えることができます。
このように教えたいポイントを具体的に伝えて見させることで[前転を上手にできるようになるにはお尻が高く上がると良い]という情報が子どもたちの頭に入りやすいのです。

全部を一気に覚えてもらうことは難しいので、1つずつポイントとなる部分を見せていき、且つそれを繰り返すことで子どもたちに覚えさせると良いでしょう。

 

 

まとめ


視覚は見ることだけでなく、相手との距離間や物を認識するなど、運動をするうえではとても重要な感覚です。
普段なかなか話を聞いてくれない子やなかなかこちらを見てくれない時には視覚情報を使ってみてはいかがでしょうか?

 

 

ウィンゲートキッズ


http://www.wingate.club/kids.html