
2018.07.14

富士登山の準備~登山ルート編~

こんにちは。
東京都板橋区ウィンゲートトレーニングセンターのランニング事業部トレーナーの齋藤大輔(さいとう だいすけ)です。
前回、ウィンゲートで企画している「富士登山チャレンジ2018」について紹介させていただきました。
今回のブログから、富士登山に必要な準備についてご紹介させていただきます!

富士山の頂上に登るためには4つの登山ルートがあります。
一つずつ簡単に解説していきます。
吉田ルートは、富士スバルライン五合目を出発し、六合目で吉田口登山道と合流します。山梨県側の富士山の北側から山頂を目指すルートです。
実は、登山道と下山道が別になっています。
登りの登山道に山小屋が多く、下山道には山小屋がほとんどありません。
富士山に登る登山客の半数以上が吉田ルートを利用しています。
須走ルートは、須走口五合目を出発し、静岡県側(小山町内)の富士山東側から山頂を目指すルートです。
標高の高い位置まで樹林帯が広がっており、登山中の日差しから守られています。
樹林帯を抜けると、どこからでもご来光や影富士が見られるのが特徴です。
火山砂利の下山道を一直線に下る「砂走り」があります。
こちらも登山道と下山道が別で。本八合目から山頂までの区間は吉田ルートと合流します。
樹林帯では見通しが効かないため、夜間や濃霧時は道に迷わないように注意しましょう。
富士宮ルートは、富士宮口五合目を出発し、静岡県側(富士宮市内)の富士山南側から山頂を目指すルートです。
4つの登山ルートのうち、最も標高の高い位置から出発するため、山頂までの距離が短いのが特徴です。
そのため、吉田ルートに次いで登山者が多いです。
全体的に傾斜が急で、やや岩場が多いです。
登山道と下山道が同じで、ルートを間違えにくい反面、混雑時は譲り合って登山することが必要です。

さあ、皆さんお待ちかねの御殿場ルートについて詳しく解説していきます。
御殿場ルートは、御殿場口新五合目を出発し、静岡県側(御殿場市)の富士山南東側から山頂を目指すルートです。
出発点の標高が低く、傾斜が緩やか(山頂までの標高差が大きく、距離が長いため健脚向き)です。
火山砂利を下る大砂走りの下山がダイナミックなのが特徴です。
他ルートに比べて山小屋が少なく(トイレや休憩場所が少なく、緊急時に対応できる施設がない)、4ルート中、最も登山者が少ないため、静かな登山が楽しめます。
登山道の標高の高い位置から、ご来光が見られます。
目標物が少ないため、夜間や濃霧時には道に迷いやすいので注意しましょう。

御殿場ルートのスタート地点は、
御殿場口新五合目(標高 約1,450m)
山頂までの標高差 約2,250m
です。
ちなみに…
吉田ルート:スタート地点は、富士スバルライン五合目(標高 約2,300m)。山頂までの標高差 約1,400m。
須走ルート:スタート地点は、須走口五合目(標高 約2,000m)、山頂までの標高差 約1,700m。
富士宮ルート:スタート地点は、富士宮口五合目(標高 約2,400m)、山頂までの標高差 約1,300m。
もう一度記載しておきます。
登りがいがありますね!!
続いて、登山道について解説していきます。

売店横の鳥居を潜って登山道へ入ります。
大石茶屋まで10分程度です。
登山道両側では、富士山特有の植生を復元中です。
<新五合目付近の施設>
公衆トイレは御殿場市管理で24時間利用可能です。
御殿場口新五合目臨時観光案内所(登山道開通期間に開設。富士山ナビゲーターが常駐。利用時間は確認のこと)と、売店(ハーフマウンテン:登山道開通期間に営業)があります。

大石茶屋で二ツ塚・幕岩方面へのハイキングコースと分岐します。(ハイキングコースは、積雪期以外は通行可能)
火山砂利の緩やかな登りが続く。
植生がほとんどないため、熱中症に注意が必要です。
目標物が少ないため、濃霧時、道を外さないように注意。
※体力のない人は注意
七合目まで山小屋、トイレがなく、七合目まで標準でも4時間以上かかります。
疲労のため七合目まで到達できない登山者が、途中で救助を要請するケースも増えています。
<大石茶屋~七合目の施設>
山小屋(七合目:日の出館[休業中])
※登りは七合目まで山小屋とトイレはありません
新五合目付近の大石茶屋から七合目まで山小屋がありません。
途中の気象庁避難小屋は一般の利用はできませんので注意してください。
七合目→山頂へ

途中、気象庁避難小屋(一般使用不可)を過ぎると、六合目で富士宮方面から宝永火口を経て御殿場ルートへ至る登山道と合流します。
六合目から宝永火口を経て富士宮ルートへ抜けることも可能です。
八合目を過ぎると岩の多い急斜面の登りが始まります。
鳥居をくぐり、銀明水前の山頂に到着します!
<七合目~山頂の施設>
山小屋(七合四勺:わらじ館、七合五勺:砂走館、七合九勺:赤岩八合館)
※トイレが利用可能です。
続いて、下山道について解説していきます。

御殿場ルートの下山は、七合目まで登山道と同じ道を下ります。
※山頂の公衆トイレ、及び七合目までの山小屋のトイレが利用可能。

七合目「日の出館(休業中)」を過ぎ、下山専用道へ。
下山道六合目(下り六合)で宝永火口への分岐点を過ぎると「大砂走り」。
この付近は濃霧が出やすく、分岐点で道迷いしやすいため注意が必要です。
下り六合から宝永火口を経て富士宮ルートへ抜けることもできます。
大石茶屋を過ぎれば、すぐに御殿場口新五合目に到着です。
お疲れ様でした!
※下山道六合目分岐点に注意
下山道六合目(下り六合)で宝永火口を経て富士宮ルートへ至るルートと分岐します。
濃い霧が出やすいので、道をはずれないよう注意が必要です。
御殿場ルートの所要時間や細かい地図は下記をご参照ください。
http://fujisan-climb.jp/m8bimq0000004cua-att/03_h24gotemba_pamph.pdf
(富士登山オフィシャルサイトより)

御覧の通り、御殿場ルートは
は掛かります。
所要時間はあくまで参考程度で、体力レベルや行動する人数によっても変動します。
長時間の山行となりますが、決して焦らず自分のペースで登ることをお勧めします。
今回のブログでは富士登山御殿場ルートについて詳しく解説させていただきました。
次回のブログでは、富士登山時の環境について詳しく解説してきたいと思います。
富士登山のチャレンジしたくなった方はこちらの記事を御覧ください↓
http://www.wingate-tc.com/2018/07/12/富士登山チャレンジ2018/
ウィンゲートラン ホームページ
http://www.wingate.club/run.html
東京都板橋区ウィンゲートトレーニングセンターのランニング事業部トレーナーの齋藤大輔(さいとう だいすけ)です。
前回、ウィンゲートで企画している「富士登山チャレンジ2018」について紹介させていただきました。
今回のブログから、富士登山に必要な準備についてご紹介させていただきます!
4つの登山ルート

富士山の頂上に登るためには4つの登山ルートがあります。
吉田ルート
須走ルート
富士宮ルート
御殿場ルート
一つずつ簡単に解説していきます。
吉田ルート
吉田ルートは、富士スバルライン五合目を出発し、六合目で吉田口登山道と合流します。山梨県側の富士山の北側から山頂を目指すルートです。
実は、登山道と下山道が別になっています。
登りの登山道に山小屋が多く、下山道には山小屋がほとんどありません。
富士山に登る登山客の半数以上が吉田ルートを利用しています。
須走ルート
須走ルートは、須走口五合目を出発し、静岡県側(小山町内)の富士山東側から山頂を目指すルートです。
標高の高い位置まで樹林帯が広がっており、登山中の日差しから守られています。
樹林帯を抜けると、どこからでもご来光や影富士が見られるのが特徴です。
火山砂利の下山道を一直線に下る「砂走り」があります。
こちらも登山道と下山道が別で。本八合目から山頂までの区間は吉田ルートと合流します。
樹林帯では見通しが効かないため、夜間や濃霧時は道に迷わないように注意しましょう。
富士宮ルート
富士宮ルートは、富士宮口五合目を出発し、静岡県側(富士宮市内)の富士山南側から山頂を目指すルートです。
4つの登山ルートのうち、最も標高の高い位置から出発するため、山頂までの距離が短いのが特徴です。
そのため、吉田ルートに次いで登山者が多いです。
全体的に傾斜が急で、やや岩場が多いです。
登山道と下山道が同じで、ルートを間違えにくい反面、混雑時は譲り合って登山することが必要です。
御殿場ルート

さあ、皆さんお待ちかねの御殿場ルートについて詳しく解説していきます。
御殿場ルートは、御殿場口新五合目を出発し、静岡県側(御殿場市)の富士山南東側から山頂を目指すルートです。
出発点の標高が低く、傾斜が緩やか(山頂までの標高差が大きく、距離が長いため健脚向き)です。
火山砂利を下る大砂走りの下山がダイナミックなのが特徴です。
他ルートに比べて山小屋が少なく(トイレや休憩場所が少なく、緊急時に対応できる施設がない)、4ルート中、最も登山者が少ないため、静かな登山が楽しめます。
登山道の標高の高い位置から、ご来光が見られます。
目標物が少ないため、夜間や濃霧時には道に迷いやすいので注意しましょう。
スタート地点と標高

御殿場ルートのスタート地点は、
御殿場口新五合目(標高 約1,450m)
山頂までの標高差 約2,250m
です。
ちなみに…
吉田ルート:スタート地点は、富士スバルライン五合目(標高 約2,300m)。山頂までの標高差 約1,400m。
須走ルート:スタート地点は、須走口五合目(標高 約2,000m)、山頂までの標高差 約1,700m。
富士宮ルート:スタート地点は、富士宮口五合目(標高 約2,400m)、山頂までの標高差 約1,300m。
もう一度記載しておきます。
御殿場口のスタート地点の標高は約1,450m
山頂までの標高差 約2,250m
登りがいがありますね!!
登山道
続いて、登山道について解説していきます。
御殿場口新五合目→大石茶屋へ

売店横の鳥居を潜って登山道へ入ります。
大石茶屋まで10分程度です。
登山道両側では、富士山特有の植生を復元中です。
<新五合目付近の施設>
公衆トイレは御殿場市管理で24時間利用可能です。
御殿場口新五合目臨時観光案内所(登山道開通期間に開設。富士山ナビゲーターが常駐。利用時間は確認のこと)と、売店(ハーフマウンテン:登山道開通期間に営業)があります。
大石茶屋→七合目へ

大石茶屋で二ツ塚・幕岩方面へのハイキングコースと分岐します。(ハイキングコースは、積雪期以外は通行可能)
火山砂利の緩やかな登りが続く。
植生がほとんどないため、熱中症に注意が必要です。
目標物が少ないため、濃霧時、道を外さないように注意。
※体力のない人は注意
七合目まで山小屋、トイレがなく、七合目まで標準でも4時間以上かかります。
疲労のため七合目まで到達できない登山者が、途中で救助を要請するケースも増えています。
<大石茶屋~七合目の施設>
山小屋(七合目:日の出館[休業中])
※登りは七合目まで山小屋とトイレはありません
新五合目付近の大石茶屋から七合目まで山小屋がありません。
途中の気象庁避難小屋は一般の利用はできませんので注意してください。
七合目→山頂へ

途中、気象庁避難小屋(一般使用不可)を過ぎると、六合目で富士宮方面から宝永火口を経て御殿場ルートへ至る登山道と合流します。
六合目から宝永火口を経て富士宮ルートへ抜けることも可能です。
八合目を過ぎると岩の多い急斜面の登りが始まります。
鳥居をくぐり、銀明水前の山頂に到着します!
<七合目~山頂の施設>
山小屋(七合四勺:わらじ館、七合五勺:砂走館、七合九勺:赤岩八合館)
※トイレが利用可能です。
下山道
続いて、下山道について解説していきます。
山頂→七合目

御殿場ルートの下山は、七合目まで登山道と同じ道を下ります。
※山頂の公衆トイレ、及び七合目までの山小屋のトイレが利用可能。
七合目→御殿場口新五合目

七合目「日の出館(休業中)」を過ぎ、下山専用道へ。
下山道六合目(下り六合)で宝永火口への分岐点を過ぎると「大砂走り」。
この付近は濃霧が出やすく、分岐点で道迷いしやすいため注意が必要です。
下り六合から宝永火口を経て富士宮ルートへ抜けることもできます。
大石茶屋を過ぎれば、すぐに御殿場口新五合目に到着です。
お疲れ様でした!
※下山道六合目分岐点に注意
下山道六合目(下り六合)で宝永火口を経て富士宮ルートへ至るルートと分岐します。
濃い霧が出やすいので、道をはずれないよう注意が必要です。
御殿場ルートの所要時間や細かい地図は下記をご参照ください。
http://fujisan-climb.jp/m8bimq0000004cua-att/03_h24gotemba_pamph.pdf
(富士登山オフィシャルサイトより)
登山にかかる時間

御覧の通り、御殿場ルートは
登り7時間30分、下り3時間10分
は掛かります。
所要時間はあくまで参考程度で、体力レベルや行動する人数によっても変動します。
長時間の山行となりますが、決して焦らず自分のペースで登ることをお勧めします。
今回のブログでは富士登山御殿場ルートについて詳しく解説させていただきました。
まずは知る事が大切です。
次回のブログでは、富士登山時の環境について詳しく解説してきたいと思います。
富士登山のチャレンジしたくなった方はこちらの記事を御覧ください↓
http://www.wingate-tc.com/2018/07/12/富士登山チャレンジ2018/
皆様のご参加、お待ちしております!
ウィンゲートラン ホームページ
http://www.wingate.club/run.html