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2018.05.29

腰痛を治すには○○だけすれば良い!

腰痛を治すには○○だけすれば良い!


こんにちは。東京都板橋区ウィンゲートトレーニングセンターのアドバイザリースタッフ紀平です。

今日は日本人で最も訴えが多い腰痛のお話です。

腰痛の最新情報を基に、腰痛の原因となるケガ最も多い腰痛の原因、治療法などを、わかりやすくお伝えします。
これをすれば、腰痛が良くなる!?

最も多い腰痛の原因は?




日本人で最も訴えの多い腰痛。
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症、時には内臓のガンが原因で腰痛になることもあります。

ですから、腰痛だからといって、マッサージや鍼治療、電気治療だけ受けていればいいわけではありません。
中には腰痛で亡くなってしまうこともあるのです。
きちんと腰痛の原因を見極めて、その原因に応じた治療をしましょう。

腰痛はいろいろな原因で発症しますが
最も多い腰痛の原因は、非特異的腰痛といわれるものです。
腰痛全体の80%以上にものぼるといわれています。

この非特異的腰痛。
腰部の筋肉の過使用の経緯があって発生する
器質的疾患のない腰痛です。
器質的疾患がないというのは
つまり、レントゲンでもMRIでも、何ら異常が認められないということです。

病院に行くときっと
「湿布を貼って2週間後にまた来てください」等と
言われることが多いタイプの腰痛ですね。

原因がないのだから、対応のしようがありません。
そこで対症療法といって、症状(痛み)に対して湿布(痛み止め)が使われます。

非特異的腰痛の見分け方


では、あなたの腰痛が非特異的腰痛か、それ以外のものかを見極めるために
お医者さんをはじめとした医療者はどのような検査をするのでしょうか?

日本では2012年に日本整形外科学会と日本腰痛学会が共同で診療ガイドラインを出しました。
日本中の偉いお医者さんたちが、世界中の最新の論文を持ち寄って
どうすれば腰痛を正しく診察できるか、どうすればより効果的な治療ができるかを
科学的に導いて指標を示しました。

レッドフラッグ

それによると、はじめに注意深い問診と検査を実施します。

その結果が「レッドフラッグ」に当てはまらないことを確認します。
「レッドフラッグ」というのは、危険な赤信号です。
これに当てはまると、始めに書いたように、たとえばガンによる腰痛も可能性があるということです。

そのレッドフラッグとは
・発症年齢が20歳未満または55歳以上
・時間や活動性に関係のない腰痛
・胸部痛
・ガンやステロイド治療の既往 等
です。

こういった簡単な項目だけで危険な腰痛を、かなりの確率で見分けることができるとされています。

事実、レッドフラッグに当てはまらない腰痛のレントゲン写真で異常が認められたのは
2,500名中1名(0.04%)であったとの報告もあります。

ですから、レッドフラッグに当てはまらなければ
ガンや腫瘍など危険な腰痛ではなく
器質的疾患(骨、関節、靭帯など)や非特異的腰痛である可能性が非常に高いのです。

神経症状

レッドフラッグに該当しない場合、神経症状を確認します。

椎間板ヘルニアなどに起因する坐骨神経痛などでは、足にシビレが出たり、足の指や足首に力が入りにくくなって動きにくくなったりすることがあります。

それを専門的な検査方法や、足の触角、腱反射、筋力などでみていきます。
自宅で確認するなら
仰向けに寝て膝を伸ばしたままで脚を持ち上げて
その際に脚にシビレが出ないことを確認します。
また、爪先立ちで歩いたり、逆に爪先を上げて踵で歩いたりします。
この時に片側だけ力が出しづらかったり、踵や爪先が下がってこないかを確かめます。
さらに指先を触って、左右で感覚に違いがないかを確かめます。
これらの方法で何か異常が認められる場合、神経の問題で腰痛が起きているかもしれません。


神経症状が認められた場合には、レントゲンやMRIなどの画像検査を実施して
どこに問題があるかを詳細に検査します。
これは接骨院・整骨院や整体ではなく、病院で実施されます。

驚くべきことに、レントゲンは、非特異的腰痛の検査には推奨されていないのです。
レッドフラッグでなく、さらに神経症状が確かめられて、はじめて画像検査が推奨されています。

一方で、いずれの検査でも異常が見つからなかった場合、非特異的腰痛と考えて治療が開始されます。

非特異的腰痛の治療




非特異的腰痛の治療は3つです。

1.対症療法

器質的疾患がない、つまり悪いところがない腰痛とはいえ、痛みはつらいものです。
ですから、痛みを抑える治療をします。

湿布や飲み薬(痛み止め;抗炎症性鎮痛薬)の他に
治療院で受けられる電気治療や鍼治療も痛みを抑えるのに有効と考えられています。

2.情報提供

医療者に求められるのは、患者への情報提供です。
腰痛を持っている患者の側からすると、正しい情報を知ることです。

その情報とは
かなり多くの腰痛が、腰のどこも壊れていないもので
腰の筋肉を使い過ぎた経緯があって痛みが出ているもので
しばらくすると自然と良くなる
ということです。

腰痛を慢性化させないためには
このような正しい情報を知っておくことが重要です。

3.教育

上のような情報を教育することが、医療者に求められる、治療法の3つ目です。
患者側からすると、正しい情報を自分の頭に定着させることです。

腰痛を治すには?




多くの腰痛は、どこも壊れていない、腰の筋肉を使い過ぎたことによるものです。
ですから、筋肉の疲労などが原因で起こっているものと考えれば良いでしょう。
つまり、筋肉痛のようなものと捉えることができます。

とはいえ、腰痛の中にはガンや腫瘍などが原因のものもありますから
専門家に見てもらうのが良いでしょう。
脚にシビレや力の入りにくさがある場合には、病院での診察が必要です。
その見分けができるのが、専門家です。

その上で、非特異的腰痛だとわかったら、痛みを抑える治療を受けましょう。
さらに重要なのは
正しい情報を得て、それをしっかりと学び、自分の頭に定着させることです。

というのも、非特異的腰痛は、心理的・社会的な因子が非常に強く影響していることがわかってきています。

「この腰痛は一生治らないのではないか」
「腰痛は慢性化する」
「何か悪い病気が原因で腰痛になったのではないか」
「仕事が原因で腰痛になった」

といった不安が腰痛を増強させ、慢性化させる可能性があります。

実際に、多くの国でこの事実に基づいた治療が行われて奏功しました。
その治療法は、テレビCM、広告、雑誌、ポスター等で有名な芸能人などが
・必要以上に安静にしないこと
・活動的になること
・仕事を休まないこと
を宣伝したものです。

マッサージを受けなくても、電気治療を受けなくても、整体に行かなくても
良くなる腰痛がほとんどなのです。

さらに非特異的腰痛についていえば
活動的になって体力や身体の状態に応じた運動をすることが治療となるでしょう。
つまり、危険な腰痛や神経の問題も検査できるトレーナーによるパーソナルトレーニングが
腰痛改善に向いていると考えられます。

要は正しい理解さえすれば、腰痛は怖くありません。